ホームページにおいて、お問い合わせフォームは最重要機能です。お問い合わせフォームを通して、初めてお客様と出会い、商談への道が開けるからです。
ところが、お問い合わせが送信できないということが意外と多いのです。
お問い合わせが送信できないとき
電話番号などのプライバシーを明かして問い合わせするのは、ユーザーにとってかなり負担です。
ですから、無理してお問い合わせしたのにエラーになったら、ユーザーはどうするでしょうか?
電話をかけてくれるでしょうか?
いやいや、そんな都合のよい話はありません!!
送信ボタンを押したのに、フォームに何の変化もなく、入力した内容がそのまま残っている。― これも不気味です。
あれ、このお問い合わせ、ちゃんと動いているの?
まともに動かないお問い合わせフォームを放置している会社に、わざわざ問い合せしようという人は多くないでしょう。
つまり、お問い合わせが送信できなければ、有望な顧客を失い続けるのです。
さらに、深刻な問題があります。
お問い合わせを受け取る側には、お問い合わせが送信できないという発信する側の事情がわかりません。
親切なユーザーがお問い合わせが送信できないと教えてくれるだろう、などと期待してはいけません。
なぜ、お問い合わせは送信されないのか
原因は3つくらいに分類できます。
原因1 最初からプログラムが設置されていない
お問い合わせシステムは、お問い合わせ内容などを書き込むフォーム部分だけではありません。フォームの内容をメールにして送信するプログラム部分が必要です。そしてプログラム部分は外からは見えません。
なので、フォーム部分だけ作成して、プログラムなしでも、一応、お問い合わせページの体裁はできてしまうのです。
ですから、プログラムがないお問い合わせフォームにいくら入力して、送信ボタンを押しても、フォームの内容は変わらず、どこにもメールは送信できません。(プログラムがあれば、通常、フォーム内の入力データはカラになります。)
「Webデザイナーに作ってもらったから、大丈夫」とタカをくくらないでください。
Webデザインとプログラミングの技術は別物です。お問い合わせフォームはあるけれど、プログラムが見当たらない ― そんな案件を筆者はフォローしたことがあります。
原因2 サーバ側のプログラムのバージョンに、お問い合わせ用プログラムが対応していない
サーバのセキュリティや性能アップのために、プログラム言語をバージョンアップをすることがあります。
その場合、それまで許容されていた非推奨コードがサポートされなくなったりします。お問い合わせ用プログラムに非推奨コードがある場合、きちんと動かず、お問い合わせが送信できないということもあります。
原因3 お問い合わせがスパム扱いになる
最近よくあるのがこれです。
WordPress で作ったお問い合わせページでは、人気プラグイン Contact Form 7 が使われることが多く、その Contact Form 7 がスパムだと判定をするのです。このため、Contact Form 7 の問題かのように思われています。
しかし、じつはそうではありません。サーバのセキュリティが甘いと、不正アクセスによってお問い合わせフォームがスパムの踏み台に悪用されることが多いのです。このため、Contact Form 7 がセキュリティ強化を促しているのです。
では、どうすればいいのか
お問い合わせが送信できない原因を、3つの原因を挙げて説明しました。
すべて、プログラムやサーバ環境の不備が原因でした。
ならば、そこを対策すればいいわけです。具体的には、
原因1 最初からプログラムが設置されていない
きちんとお問い合わせ用プログラムを書く。
原因2 サーバ側のプログラムのバージョンに、お問い合わせ用プログラムが対応していない
プログラム言語のバージョンに合わせて、お問い合わせ用プログラムを書き直す。
原因3 お問い合わせがスパム扱いになる
お問い合わせプログラムを動かすサーバ環境をセキュアにする。
となります。
なお、Contact Form 7 からお問い合わせがスパム扱いにならないようにするための対策は、作者自身が示していますので、ご参照ください。
reCAPTCHA (v3)
注意点を一つ。
プログラムを書くにはプログラミングスキルが必要です。
他人や AI が書いたコードをコピペして済まそうとしないでください。
それでは、エラーになったとき対応できないからです。
最初から、プログラマーに依頼するのが、効率的で経済的でもあります。
とはいえ、プログラマーに依頼する前に、あなたには、今必ずしなければならないことが一つあります。
必ずすべきたった1つのこと
それは、自分がお客様になったつもりで、今のお問い合わせフォームを使って、お問い合わせをしてみること。
お問い合わせがきちんと送信され、それが予め決めたメールアドレスに到達し、問題なく表示されれば OK です。
もし、うまくいかなかったら、どこで、どのようなエラーが出たのか、エラーメッセージも含めて、詳しくメモしてください。
そして、プログラマーにメモを伝え、修正を依頼してください。
プログラマーが修正したら、もう一度、自分でお問い合わせフォームをテストしてください。
まとめ
お問い合わせフォームは、お客様と出会い、商談を始める入り口となる最重要機能です。
にもかかわらず、お問い合わせが送信できないということが結構あります。
あなたのホームページでは、お問い合わせが送信できますか? まずはテストしてください。

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